面接でよく聞かれる質問集シリーズとして
「いつから入社できますか?」
について「面接官の本音」と「回答例」をご説明します。
この記事でわかること
質問した面接官の本音は?
面接官は、この質問で何をチェックしたいのか?というと
1. 当社の考えている入社時期と合うかどうか?
2. 時期が合わない場合はどんな事情があるのか?
一般的には、入社後の導入研修、配属部署との時期調整、 前任者からの業務引継ぎなど、入社後の段取りを考えるための質問です。
ただし、この質問に隠された本音は面接時間の内「いつ聞かれたのか?」によっても少々違います。
まこと人事部長の「さらに本音!」
私が面接で「いつから入社できますか?」と聞くときには次のような本音があります。
当社は採用に前向きだけど、あなたはどの程度「本気」なんですか?
私がこの質問をするのは「かなり本気」のときです。
分かってもらえない場合「にぶい人だなぁ・・・」と思うこともあります。(笑)
質問に対する回答例(状況別)
この質問に対する40代の回答は、状況によって区別して考える必要があります。
・あなたが在職中の場合
・あなたが離職中の場合
・ハイスペックな転職の場合
に分けて考えてみます。
あなたが在職中の場合
あなたが在職中の場合、時期は「早すぎても遅すぎても」印象が良くありません。
「内定から1ヶ月から2ヶ月後」というのが現実的な回答です。
「数週間で入社できる」と言う人には今の仕事に対する責任感を疑ってしまいます。
また「入社まで3ヶ月以上かかる」という場合、「そこまでは待てない」というのが現実でしょう。
「退職願の提出 → 後任者の選任 → 引き継ぎ → 退社」まで、早くても1ヶ月は必要です。
また適切な後任者がいない場合や専門性が高い業務の場合には、後任者の選出だけで1ヶ月かかる場合も充分ありえます。
その場合、後任者のためにも、きちんと引き継ぎをするなら、合計で2ヶ月が必要です。
応募者が「責任あるポジションで働いている」そして「責任をもって引き継ぎを行なう」場合は、求人企業としても2ヶ月は待つ必要があると考えます。
「早く入社してほしい」と言われたら
もし「もう少し早く入社してほしい」という会社が有れば、それは「かなり、せっかち」な会社と言わざるを得ません。
と言っても、アッサリ断るわけには行きませんね。
自社の都合だけを考えて「早く入社してほしい」という会社の場合、入社後も会社のペースで苦労することになるかもしれません。
「早く入社させたい会社側の事情」もよく聞いて、納得性があるかどうかで判断することが大事です。
あなたが離職中の場合
あなたが離職中の場合は「御社の都合に合わせられます」「いつでも大丈夫です」の回答で良いでしょう。
40代は即戦力を求められています。
「少し休養したいので、2週間後に」などと、離職中なのに先延ばしにするのはもちろんNGですよ。
ハイスペック転職の場合
次のような場合は、先の「在職中」の事例よりも更に時間がかかります。
・現職で大きな部門やプロジェクトのリーダー(現職)であり、かつ
・新しい会社へ転職後も同様の役職での活躍が期待されている場合
新しい会社側の採用条件としても、経験者(現在の会社でも同様の役職者)であることが前提となっているでしょう。
きちんと責任を果たし、引き継ぎもきちんと行うためには「内定後3ヶ月必要」という回答は充分に納得性があると考えます。
新しい会社で「経験者(現在の会社でも同様の役職者)」採用が前提であるならば、転職者側からもその程度(3ヶ月)の期間は主張して良いと考えます。
それ以上かかる場合は、新会社の事業計画との兼ね合いもあり、調整が必要でしょう。
ハイスペック転職の入社時期の調整
このような、いわゆるハイスペック転職はタイミングとして「年度変わり」などの時期がふさわしいでしょう。
そこまで待てない場合は、具体的な理由とともに時期を明示するのが良いでしょう。
・来年度の事業計画を立案してから・・・
・来年度の予算計画が承認されてから・・・
これなら年間計画で毎年、その時期がはっきりしているでしょうから「内定後◯ヶ月」という相対的な時期の指定ではなく、たとえば「10月1日に入社できます」のように、具体的な日程で回答できるはずです。
現在の役職上「責任を果たす必要がある」こと、「余人をもって代えがたいこと」などきちんと説明し、配慮をお願いすべきである点は言うまでもありません。
回答する際の注意事項
どのパターンでも共通していることは、
・新会社への入社意欲が強いことを示す
・前向きに取り組んでも、それだけ時間がかかること
・新会社の希望に合わせて調整する意欲があること
言葉や態度できちんと示す必要がありますよ。
人事部長のまとめ
・面接官の本音は「事務的確認」か「ラブコール」なのか?
・回答は、あなたの状況によって異なります。
・あなたが在職中の場合
・あなたが離職中の場合
・ハイスペックな転職の場合
・新会社への入社意欲が強いことを明確に示すこと!
転職して会社を変わるのは「人生の節目」です。
新しい会社に変わっても、あなたはきっと真面目に忙しく働くでしょう。
在職中に内定が得られた場合(だけですよ!)は最後の有給取得を利用して「家族と数日間はユックリ過ごすこと」をお勧めしています。
私が転職したときは1日も休まなかったので、実はちょっと後悔しているのです。(笑)