「最後に何か質問はありますか?」
転職の面接で一通りの質疑応答が終わると、誰にでも最後にかならずこの質問をします。
いわば面接終了を告げる”決まり文句”のようなもの。
会議の終わりに議長役が「今日の議題は以上ですが、他に何かありますか?」と確認するのと同じです。
質問したいことが有る場合は、社内の人間と話すチャンスなので積極的に質問しましょう。
ただし、この質問の文字通りの意味と、面接官の本音とは別なので注意が必要です。
面接官の本音は?
先述のとおり、「最後に何か質問はありますか?」という問いは、面接終了を告げる”決まり文句”のようなものです。
面接終わりたいのだがいいだろうか?
こちらの説明は充分に理解してもらえたか?
人事部長のさらに本音!
聞きたいことは積極的に質問しましょう!
求人票だけでは「わからないこと」や「心配なこと」が有れば積極的に確認するべきです。
「不採用」と判断していたのに、最後の質問がキッカケとなって面接が急展開、「採用」になったケースを、私は何度も経験しました。
理由は様々ですが、転職者からの「最後の質問」が突破口となって、応募者がリラックスできたり、場の雰囲気が打ち解けたりするのです。
40代の転職者へのおすすめは、事前に「担当業務の進め方について、確認したい項目」をリスト化しておくことです。
そうすれば、面接のなりゆきに流されず、質問をすることができます。そして、面接に参加する目的が明確になります。
質問したいことがある場合
会社や仕事を知るために参考になる事項ならば率直に尋ねて構いません。
・参考までに、御社では中途入社の社員の方がどのくらいいらっしゃるのか教えていただけないでしょうか?
・お話を伺って是非とも御社で働きたいという思いが強くなりましたが、 私のように異分野出身で活躍をされている方はいらっしゃいますか?
特に聞きたいことがない場合
気をつけたいのは「何か質問しないと入社意欲が疑われる」という誤解です。
特に確認したいことがない場合は「ご説明いただいた内容で充分に分かりました」という主旨の回答が良いと考えます。
無理にひねり出したような不自然な質問をするよりも、面接の最後の発言として「強い入社意思」をアピールする方が好印象が残ります。
丁寧にご説明を頂いたので、大切なことは一通り理解できました。
お話を伺って、改めて御社で仕事をしたいという思いが強くなりました。
ただし、この段階で、選考の手順や結果連絡の時期・方法について説明がない場合は、確認が必要です。
聞いておかないと毎日心配しながら連絡を待つことになりますからね。(笑)
結果のご連絡を頂ける時期や方法について教えていただけますか?
また本日の結果次第と存じますが、この後は二次面接などが予定されているのでしょうか?
模擬面接を受けてみるのが一番!
面接で好印象の質問をするのは、ハードルが高いですよね。
既に説明されたことを聞くのは面接官に失礼だし、と言って一次面接の段階から処遇のことを聞くのも、こだわっている印象を与えます。
面接は、普段の会議やビジネスミーティングとは異なる非日常のものです。
その上、あなたの人生を左右する可能性もあるので、事前の面接対策が欠かせません。
面接に慣れておくことが主眼ですが、自分のクセを治す目的もあります。
面接は十人十色で、思ってもみないような、いろいろなクセが出るものです。
人事部長のまとめ
「最後に何か質問はありますか?」
・最後の質問がキッカケで「合格!」になるケースもある
・会社や仕事を知るための前向きな質問は積極的に
・「何か質問しないと入社意欲が疑われる」のは誤解
・質問が無ければ「入社意思」をアピールする手もある
自分のクセは自分では気づかないものだと自覚しました。
また面接官側も、応募者のクセが気になりだすと止まらないものです。
本来の実力を発揮し、正当な評価を得るためにも、面接対策のレッスンを受けておくことをお勧めします。