転職するために資格は必要ですか?とよく質問されます。
採用する企業側の人事として、40代の転職者と面接する際に、一番知りたいことは「応募者の業務実績」であり、資格の有無ではありません。
40代の転職者 面接で企業が確認したいことは?
40代の転職者の方と面接をする際に、確認したい大きな項目は2つ。
1)まずは、その方の業務実績
2)当社で活躍していただけそうか?
今までの業務実績を確認するため、いろいろな質問をさせていただきますが、その中で当然、「業務のクオリティ(質)」を確認します。
履歴書に資格の記載があれば「鬼に金棒」!
業務に直結する資格を持っている方なら、次の2つの点で安心です。
資格は、専門能力を証明するもの
資格があれば(試験に合格しているのですから)、業務全般に関する知識を偏ることなく習得していると判断できます。
業務のクオリティ(質)に関しても、安心感が持てます。
資格は業務に「真面目」に取り組んだ証明
資格は、スキルアップのために自分の時間を使って努力した成果といえます。
ただし、評価できる資格には、次のような、2つの条件があります。
評価される資格の注意点
評価できる資格には、条件があります。
業務に直結する資格であること
プラス評価できるのは、あくまで「業務に直結する資格」を持っている人の場合です。
担当業務に直接結びつく資格で、実績を上げるために貢献している資格に限ります。
取得するのに努力が必要な資格であること
プラスに評価できるのは、数日の講義を受けただけで取得できる資格ではありません。(評価できるものもあります。後述します)
一定期間、努力が必要な資格であれば「本気でその仕事に取り組んできた」と評価できます。
必置資格ってなに?
資格の中には、必置資格(ひっちしかく)と呼ばれるものがあります。
必置資格とは
ある事業を行う際にその企業や事業所に保持者を最低一人、必ず置かなければならないと法律で定められている資格。
必置資格ウィキペディアへ
必置資格を持っていれば大きな加算点になる!
必置資格には、たくさんの種類があり、資格取得の難易度もさまざまです。
該当する事業や作業を行うためには資格を持っている人が必ず必要なのですから、この資格を持っている人は(組織の状況によりますが)採用選考において大きな加算点となります。
必置資格を持っていなければ大きな減点になる場合も!
必置資格の中には、例えば「防火管理者」のように数日の講習を受けるだけで、ほぼ取得できる資格もあります。
取得するのは比較的簡単ですが、ビルを所有する企業などには資格保有者が不可欠です。
総務関連の仕事を長年やった人が「防火管理者」の資格を持っていない、または知らない、というのでは「どのような認識で業務をやってきたのか?」と疑いたくなります。
資格があっても評価されないケース
極端なケースですが・・・
たまに「資格コレクター」のような方の履歴書を拝見することがあります。
履歴書の資格欄には、宅地建物取引主任者、社会保険労務士、行政書士などなど、ひとつ保有するだけでも素晴らしい資格が、行を追加するほど沢山記載されていました。
いくつも疑問が浮かびます。
1)何を目指しているのだろう?(ゴールはどこ?)
2)よく勉強時間が確保できるな?(ヒマなのか?)
3)キチンと仕事してるのかな?(まかせて大丈夫?)
履歴書に書くのは、その会社で担当する業務に関連する資格だけにしましょう。
資格をアピールしたい場合は、業務と関連付けて説明しましょう。
人事部長のまとめ
・転職者に面接で確認したいのは業務実績
・必須ではないが、資格がある場合は安心感が有る
・業務に直結する資格は、大きなポイントになる
・業務に関連しない資格は、履歴書に書かない
「転職のために資格を取る」のは本末転倒です。
資格を取るのは、あなたのスキルアップのためであることをお忘れなく!。