「ハイブリッドワーク」という働き方が注目されています。
ハイブリッドワークは、コロナ禍で浸透した「リモートワーク」に続く、新しい働き方として期待されています。
ハイブリッドワークとは、どのような仕事の仕方で、今までのリモートワークとどんなところが違うのか?成功させる条件は?などをご説明します。
ハイブリッドワークとはどのような働き方か?
ハイブリッドワークとは、簡単に言うと「リモートワーク(在宅勤務)」と「オフィスワーク(会社で働く)」を組み合わせた働き方のことです。
例えば「リモートワーク(在宅勤務)を週に3日行って、週2日は会社に出勤して勤務する」という働き方のことです。
1週間の勤務日すべてがリモートワークという会社もありますが、一般的な会社では週2~3日がリモートワークという形が多くなりそうです。
リモートワークに関する海外の調査
今後のリモートワーク(社員の意見)
米国コンサル会社がリモートワークをしている人を対象に行なった調査結果です。
職場に戻っても安全なら、
・週に1日~4日の在宅勤務を続けたい・・・ 47%
・毎日自宅で仕事をしたい・・・・・・・・ 40%
・毎日オフィスに行きたい・・・・・・・・ 14%
今後のリモートワーク(経営者の意見)
一方、会社経営者を対象に行なった調査(米国スタンフォード大学、シカゴ大学等)の結果では、
コロナ収束後に、
・リモートワークを続けるフルタイム従業員の比率は 3割~4割
・その大半は週に数日のリモートワークになるだろう
と観ています。
リモートワークのデメリット
現在の主流である、リモートワーク(在宅勤務)のデメリットとされているのは次の3点です。
1)ONとオフの区別が難しい
2)モチベーションが低下する
3)上司から評価されにくい
1)ONとOFFの区別が難しい
リモートワーク(在宅勤務)は家にいるから、いつでも仕事ができる半面、ダラダラと生産性の低い働き方となる可能性があります。
一日中、仕事のことが頭から離れない、というケースもあるでしょう。
「勤務時間外に業務の連絡をする」「勤務時間外に会議を招集する」の弊害に注意が必要です。
2)モチベーションが低下する
リモートワーク(在宅勤務)では「働いている様子」が上司の目に届きにくいため、
・自宅でも職場と同様に生産性が高い仕事をしている社員と
・ダラダラと仕事をしている生産性が低い社員と
にメリハリのある評価ができないことが多くなるものです。
3)昇進が遅れる可能性もある
スタンフォード大学の調査では、リモートワーク(在宅勤務)をしている社員は、
・上司と直接会わないので、雑談もできず、疎遠になる
・仕事ぶりが上司の目に入りにくいため、評価が悪くなる
等によって、良い評価が得られず昇進が遅れる可能性もあるとされています。
ハイブリッドワークを成功させる条件
ハイブリッドワークを行う際には、リモートワーク(在宅勤務)とオフィスワーク(出社勤務)の特性の違いをうまく活用しましょう。
リモートワークの「頻度」で業務効率を上げる
米国のある調査では、
さまざまな組織において、仕事が最も効率的なのは「従業員が週に1日~2日のリモートワーク(在宅勤務)をしているときである」とされています。
・リモートワーク(在宅勤務)が週に1日~2日
・オフィスワーク(出社勤務)が週に3日~4日
という働き方のときが「仕事が最も効率的」ということになりますね。
仕事の「種類」で業務効率を上げる
また、この調査では、
・オフィスワーク(出社勤務)は会議や協働作業、革新的な仕事に、
・リモートワーク(在宅勤務)は集中力が必要な仕事に
向いている、とされているのです。
人事部長のまとめ
1.ハイブリッドワークとは、在宅勤務と出社勤務を組み合わせた働き方のこと
2.ハイブリッドワークを成功させるには、
・リモートワークは週に1日~2日とする
・オフィスワークでは、会議・協働作業、革新的な仕事を行なう
その内容と特性を理解して、業務効率の向上に役立てましょう。