転職は志望企業に「入社」することがゴールではなく、そこからがスタートです。
本当の意味で「転職に成功する」とは、新しい会社でやりがいを感じながら、組織の一員として生き生きと仕事を行うことです。
転職後の数週間の過ごし方として、参考にしてください。
この記事でわかること
新しい職場でやるべきこと
40代ともなると、長年過ごした以前の職場の習慣がなかなか抜けないものです。
積極的に以下の項目を実施できるよう心がけましょう。
何事も焦らない
入社後2週間程度は様子見の期間です。
あなたが新しい職場を観察するのと同様に、同僚たちもあなたを見て、お互いに様子見をしています。
この2週間の振る舞いであなたの印象が決まると言えます。
ただし、急いで良い成果を出そうとするのは禁物。
ゆったりと構えて着実に一歩ずつ仕事を進めましょう。
早めの出社を心がける
通勤に慣れるまで、そして新しい職場の勤務に慣れるまでは、定時より30分程度は早めの出社を心がけましょう。
前日までの勤務内容を再確認したり、不明点や確認すべき点をリストアップするなど、始業前で人が少ない時間にウォーミングアップを済ませておきましょう。
早く出勤すると、何よりも心のゆとりが違います。
事務所の解錠、照明や空調、プリンター、 コーヒーサーバーなど、誰が気を配って運営しているのか仕組みがよくわかります。
また周囲にも、あなたの働く意欲が伝わって好印象につながります。
自分から挨拶をする
40代、特に役職者の方は、部下や後輩から挨拶をされることに、知らず知らずのうちに慣れてしまっているかもしれません。
でも新しい職場では、今までと違います。
誰に対しても、 新人の「あなた」から挨拶をしましょう。
同僚の顔と名前を覚える
40代は物忘れがはじまり、 特に人の名前が出てきません。
新しい職場では、努力して全員の顔と名前を覚えましょう。
人数が多い職場やフリーアドレス制のオフィスでは、努力が必要です。
あなたの名前を覚えてもらうことと同様に、早くチームの一員となるために、あなたも同僚の顔と名前を覚えましょう。
新しい職場のやり方を受け入れる
新しい職場で仕事のしかたを覚える内に「前の会社の方が進んだやり方だった」「前の会社の方が効率が良かった」などと、つい比較してしまうものです。
しかし自分の経験は一旦忘れるよう 心がけましょう。
そして「なぜそのようなやり方になっているのか」背景を知りましょう。
間違っても「まだこんなレベルか」「そんなことも知らないのか」という、上から目線の態度は厳禁です。
頭ごなしに批判したり否定したりしないよう、くれぐれも注意が必要です。
新しい職場でしてはいけないこと
同様に、長年の習慣からついやってしまうことでも、転職直後の新しい職場では「やるべきでないこと」もあります。
まずは次のことに注意して早く職場に馴染めるように努めましょう。
以前の会社と比較する
40代の転職者には「新風を吹き込む」という役割が期待されます。
しかし、まず既存社員たちとの信頼関係を築かなければ、急いでも成果は期待できません。
何かにつけて前の会社と比較して「劣っている点」を口に出すのはよく有りません。
「前の会社では◯◯だったのに、この会社はまだ△△なのか」とか「もっと✕✕しなくちゃダメだな」などの発言は、既存社員には批判としか聞こえません。
「だったら転職してこなければ良かったのに・・。」と反感を持たれるだけです。
まずは、その背景を確認して理解するという慎重さも忘れないようにしましょう。
職場に馴染まない言葉を使う
業界ごとに専門用語がありますね。
同様に会社ごとに言葉の使い方や意味も多少違います。
初めての転職(1社しか勤めていない)の場合は、同じ単語を使っていても、会社ごとに意味や範囲が少し違う、ということに注意しましょう。
技術系の研究・開発・設計などの業務の場合は、言葉の「意味」や「指し示す範囲」の違いで、仕上がりがダイナシになりかねません。
最初にすり合わせておく必要があります。
外資系企業の出身の場合は細心の注意が必要です。
「スーパーバイズ」「アサイン」「アセスメント」「イシュー」「アテンド」「エビデンス」など、カタカナの言葉は、日本の企業では定義が不明確になりがちです。
「意図がキチンと伝わらない」のに加えて「格好つけている」という印象になりかねません。
正直なところ、何を言っているのかよくわかりませんでした。(笑)
自分にとって「日常の言葉」であっても、別の言葉に置き換えて説明できなければ、伝わらない場合もあるのです。
自分の常識にこだわる
最近は、会社や業界によって「服装の基準(ドレスコード)」も様々です。
同様に「仕事の進め方」「報告の仕方」「会議の仕方」「機密事項の管理方法」はては「交通費の精算方法」や「自席に私物(マスコットなど)を置いてよいか」などなど、会社ごとにルールや習慣が違います。
自分の「常識」にこだわらず、先ずは会社による「ルールの差を楽しむ」くらいの気持ちで受け入れることから始めましょう。
前の会社の「常識」は、入社後の数週間でさっさと「書き換え」ましょう。
あなたが「期待されている(本来の)役割」で成果を出すことに集中するべきです。
人事部長のまとめ
<新しい職場でやるべきこと>
・何事も焦らない
・早めの出社を心がける
・自分から挨拶をする
・同僚の顔と名前を覚える
・新しい職場のやり方を受け入れる
<新しい職場で、してはいけないこと>
・以前の会社と比較する
・職場に馴染まない言葉を使う
・自分の常識にこだわる
照明、空調、事務機器のメンテナンスなど、いつの間にか「若いものがやるべきこと」として関わらなくなった作業もあるはずです。
新しい職場では「本来の仕事」の他に「誰が、どんな業務で職場を支えているのか」を把握することも忘れないようにしましょう。